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2021.07.15

資産活用通信2021年7月号「贈与制度のダブル活用で賢い生前贈与を!」

贈与税の申告状況は?

国税庁発表の2019年分贈与税の申告状況によれば、申告書の提出者数が48万8千人(前年比1.2%減)、納税者が全体の7割(35万5千人)、税額は同10.3%減の約2,500億円と、いずれも前年より減少しました。

(1) 「暦年課税」の申告状況
「暦年課税」は、毎年1月1日から12月31日までに贈与を受けた額(合計)から110万円(基礎控除)を控除した額に税率を乗じて贈与税を計算して、申告・納付する方法をいい、一般には暦年贈与といわれます。申告者のうち暦年課税適用者が9割強の44万6千人を占め、納税額は331億円減(1人7万4,215円)でした。また、有利な「特例税率」が適用できる直系尊属(祖父母や父母)から20歳以上の子孫への贈与は22万4千人でした。

(2) 「相続時精算課税」の申告状況
贈与を受けた額の贈与税を贈与者の相続時の相続税で精算するという「相続時精算課税」を選択した人はほぼ横ばいの4万2千人でしたが、納税額は43億円増(15.1%増)と大きく増えました。

(3) 住宅取得等資金の非課税の申告状況
住宅取得等資金の非課税の適用者は5万8千人で、受贈した住宅取得等資金が5,741億円(1人当たり990万円)と約2割増で、うち非課税適用額は前年比22%強増の5,461億円となりました。

暦年課税の非課税枠“110万円”の賢い活用法は?

(1) 配偶者への自宅贈与にもプラスして使える!
婚姻20年以上の夫婦なら自宅土地・建物を非課税で贈与できる制度があり、最高2,000万円まで無税で贈与できます。最愛の妻に「永遠の愛情の証」をお届けしてはいかがでしょう。
ポイントは、この2,000万円特例に、暦年課税の110万円の非課税枠をダブル適用する点で、計2,110万円まで非課税になるわけです。統計上はより長寿の奥様には、夫の相続対策と共にご自身の将来の生活基盤の確保につながる大型メリットが得られる方法といえます。

(2) 住宅取得等資金の贈与でもダブル適用が!
親が子に住宅取得資金を援助する場合、耐震住宅やエコ住宅で3月31日までの契約締結では1,500万円(4月以降は1,200万円)、一般住宅なら同1,000万円(同700万円)の非課税枠が使えます。

この制度では、つぎのように暦年贈与、相続時精算課税のいずれかとセットで適用できるのも特徴です。

【 暦年贈与とのダブル適用のケース 】
4月以降に「一般住宅を取得するケース」で、暦年贈与とダブル適用すると810万円(=700万円+110万円)まで非課税で贈与でき、1,000万円贈与しても、贈与税は19万円(税率10%)で済む計算です。

【 相続時精算課税とのダブル適用のケース 】
相続時精算課税制度とのダブル適用では、なんと3,200万円(=700万円+2,500万円)まで無税で援助できます。相続財産が多い方なら非課税枠を超えての援助も有効です。多少の贈与税を負担しても、まとまった資金援助で子の住宅ローンを抑えた方が子の将来の負担を減らせるので、メリットがあります。

(3) 生前贈与で財産減らしを!
生前贈与は、将来の相続財産減らしに有効です。子への生前贈与は、被相続人(父)死亡前3年以内の贈与は相続財産に含められてしまうため、相続間際の贈与は孫を対象として財産を減らしましょう。仮に孫5人に310万円ずつ贈与すると、一度の贈与で1,550万円(贈与税は1人20万円 )の財産を減らせます。とはいえ、相続対策目的の贈与では、効果があがってもありがたみに欠ける印象もあります。できれは、贈与者(親や祖父母)の思いが伝わる、つまり、子や孫が感謝するような贈与をしたいものです。

なお、実際に贈与を実行される前には「税法に則った効果的な贈与」を実行するためにも税理士などの専門家にご相談されるよう、オススメします。

出典:43NAVI㈱コンサルティング・アルファ

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