2025.03.15
資産活用通信2025年3月号「令和7年度 税制改正のポイント 資産形成の一助に!知っておこう『iDeCo』の改正」
自分で選んで、自分で育てる私的年金
そもそも「iDeCo」ってなに?
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、国民年金や厚生年金等の公的年金に上乗せする年金制度の1つです。
加入は任意で、加入者は、自身で設定した掛金を拠出し、その掛金を元手に自ら選んだ金融商品で運用。運用益を含めて積み立てた年金資産は、原則60歳から受け取ることができます。
iDeCoは、①拠出した掛金の全額が所得控除の対象となる②運用益も非課税で再投資できる(通常、金融商品を運用すると運用益に税金がかかる) ③受取時にも控除(公的年金等控除・退職所得控除)が設けられている――といった税制優遇措置が講じられています。
老後の資産形成の一助となる年金制度として、確定拠出年金法に基づいて平成14年(2002年)1月から制度運用がスタートし、現在、約354万1,000人が加入しています。
資産形成の公平性確保に向けて
iDeCoの拠出限度額が引き上げ
働き方やライフコースが多様化する中、老後に向けた資産形成をより一層促進する観点から、令和7年度税制改正において、iDeCo の毎月の拠出限度額が引き上げられます。
現行制度では、第2号被保険者(会社員等)の場合、勤務先の企業年金(企業型確定拠出年金:企業型DC)の有無によって拠出限度額に差があります。企業年金に加入していない会社員の場合、iDeCoの拠出限度額は月額2万3,000円まで。そして、企業年金に加入している会社員の場合、iDeCoへの拠出限度額は月額2万円まで、かつ企業年金の拠出額との合計拠出限度額は月額5万5,000円までで、公平性が課題となっていました。
今回の税制改正では、企業年金の有無にかかわらず、第2号被保険者の拠出限度額は、共通で月額6万2,000円となります。企業年金に加入している人にとっては、「iDeCo+企業年金」の合計拠出限度額が月4万2,000円の増額、企業年金に加入していない人にとっては、拠出限度額が月3万9,000円の増額となります。
また、第1号被保険者(自営業者やフリーランスの人)の場合、現行制度ではiDeCoと国民年金基金等との合計拠出限度額は6万8,000円までとなっていましたが、今改正により全体で7,000円引き上げられ、月額7万5,000円となります。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の特徴
● 税制優遇がある
【拠出時】iDeCoの掛金は全額が所得控除の対象(小規模企業共済等掛金控除)。所得税・住民税が軽減される。
【運用時】運用益は非課税で再投資できる(iDeCoの運用資産に対する課税は停止中)
【受給時】受け取る年金は、公的年金等控除の対象(iDeCoを一時金で受け取る場合は、退職所得控除の対象)。
● 毎月5,000円から1,000円単位で始められる
● 定期預金・保険商品・投資信託などの運用商品の中から自由に組み合わせて運用できる
● 運用商品を途中で変えられる
● 転職・退職や結婚しても年金資産を持ち運べる
● 基本的に60歳まで引き出せない
出典:TKC事務所通信